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「頑張ればなんとかなる!」って、共に過ごす中で、2人に伝え続けてたんだ。
エアーダイブ(以後 エアーダイブ
十巻、十一巻と、松浦家の物語が描かれましたが、宏昌さん、秀則さんは読んでみてどのような感想をお持ちになりましたか?
秀則(以下、ヒデ) 我が家の物語ですけど、僕が母のお腹にいる時点から話が始まるので、僕やヒロの知らない事実も数多く描かれていて、「そうだったんだ」ってあらためて知ることがたくさんありました。

宏昌(以下、ヒロ) 十巻で描かれた、両親の葛藤もそのひとつ。オレたち兄弟にとって母は、心配性なところもあるけれど明るくて、あまり思い悩まない人というイメージ。父もとても明るくて前向きな人なので、漫画で描かれた両親の姿には驚きました。

ヒデ 僕が生まれる前の話というのは、僕もヒロも聞いたことがなくて。だから両親、特に母があんなに悩んでいたことを知って、本当にびっくりしました。

漫画「義男の空」 収録対談 第11巻
髙橋 俺もお前たちの母さんが、出産前、あれほど思い悩んでいたってことは、漫画になってから知ったんだよ。ヒロの言う通り、普段は明るくて元気で楽天家に見える。だけど細やかな気遣いのできる人だから、「実は内心でいろいろ考えてるんだろうな」とは思ってたんだ。でも、俺が思っていた以上だったんだな。母親の子どもへの思いは深くて、すごいもんだと思った。

ヒデ そうだね。本当にそう思った。感謝しました。

漫画「義男の空」 収録対談 第11巻
髙橋 漫画で初めて知ったエピソードはほかにもあるのかい?

ヒロ 十一巻で描かれたヒデのシャントトラブルがあんなにおおごとだったってこと、オレは漫画で初めて知ったね。まだ小さかったし、病院の決まりできょうだいは治療の場には立ち会えないから、当時は何が起きているのか全然わかってなくてさ。あとから「大変だったんだ」って聞いたけど、その時にはヒデは目の前でピンピンしてるから、実感なんか湧かないでしょ? でも本当に危なかったんだね。

髙橋 そうだよ、痙攣を起こして、心臓が止まった。生死をさまよったんだ。ヒデは、シャントトラブルの時のことは覚えてるのか?

ヒデ うん。すごく具合が悪かったことも、今までの記憶がバーッと流れていったことも……。お花畑が見えて、たぶんひいおじいちゃんじゃないかと思うんだけど、誰かが手招きしてた。その時に橋先生の声が聞こえて、目が覚めた。

ヒロ お前、よく、ちゃんと「こっち」の世界を選んで戻ってきたよな。先生はヒデを呼び戻そうと思って声を掛けてたの?

漫画「義男の空」 収録対談 第11巻
髙橋 いや、あの時はそんなことを考えてる余裕はまったくなかった。とにかく、棺桶に突っ込んだ足を引っ張り出して助けないとならない。できる限りの処置をしながら無意識に叫んでたんだろうな。そうやって必死になって助けたのに、ヒデには全然感謝の気持ちがない(笑)

ヒデ ちゃんと感謝してるよ! でも、先生には意地悪もいっぱいされたから(笑)。漫画の中に出てくるけど、入院中に僕の病院食を食べちゃったりするし(笑)


髙橋 確かにな(笑)。だけど、時間が来たら食事は下げられるってのに、ゆーっくり食ってるからさ。「状況判断が甘い、間抜け野郎。世間は厳しいぞ」って、身をもって教えてたんだよ。

ヒデ だからってバクバク食べる必要ないよね。ほかにも、這って移動してる時にズボンを踏んで脱がしてきたり、いろんなイタズラをされた。だから当時は、先生のこと、嫌いだったな(笑)

髙橋 でもな、そんなイタズラをしたのにはちゃんと理由があったんだよ。本人はあまり自覚がないだろうけど、ヒデは非常に重症だった。手術しても生き長らえる見込みの少ない「手術適応外」だったんだ。そういう子は命が助かった後も、保護的環境に置かれて必要以上に守られがちだ。でもそれじゃ、社会で生き抜く上で必要な困難を突破する力や、つらいことがあっても笑って前に進んでいく力は鍛えられない。外国では、ハンディキャップを持つ子たちのことを「チャレンジャー」と呼んだりする。要するに、挑戦によって社会に適応する力がつき、高まっていくんだ。だから俺は、ヒデがこれから生きていく「社会」という厳しい環境を、小さいうちからリアルに感じ取らせたかった。松浦家にちょくちょく行ってただろ。あれも、その行動の一環だ。

ヒロ 先生、頻繁にうちに来てたよね。しかも、いきなり「寿司握るから準備しとけ」って連絡してきて、勝手に何人も連れてきたりしてね(笑)

ヒデ 「虫取りに行くぞ」って言い出したこともあったな。誰よりも先生が張り切って、とんでもない数のコオロギを採ってたのを覚えてる。あと、人んちの風呂に勝手に入っていたり。普通じゃ考えられないよね(笑)

髙橋 そういう風に一緒に過ごす中で、俺は、ヒデがいろんなことに挑戦する機会を増やしてたんだよ。寿司屋に行かなくても寿司は作って食えるし、みんなで食べると楽しいよな? 考えるよりも、想像を膨らませていろいろやってみる。何もなくても、「仲間」がいればなんとかなる。俺はそういう体験や実感を通して成長してきた。お前たちにも小さいうちから「努力したら自分たちでどうにかできるもんなんだな」ってことを体感させたかったんだよ。

ヒロ 我が家にとって先生は、頻繁に来る「親戚のおじさん」的存在だったけど、その裏にはそんな深い考えがあったんだね。


義男の空【11】 収録対談
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